■こんな本を読んだ −−2005年5月


◎パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』イーストプレス
世間の「常識」を、笑わせながら疑っていきます。書名に臆することなく、脱力しながら読むべき一冊。

◎山田誠哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』光文社新書
「会計学」の入り口にはちょうどいいかも。自営業者として、勉強になりました。

◎吉岡忍『奇跡を起こした村のはなし』ちくまプリマー新書
国とうまくつきあいながら、地域おこしを進めてきた村のドキュメント。ちょっと美化しすぎの感もありますが、リーダーに意欲があれば地域は変わる、という希望を提示しています。

◎斉藤貴男『安心のファシズム』岩波新書
イラク人質事件の当事者へのバッシングや、自動改札機、携帯電話、監視カメラなどへの違和感と、その背景をえぐりだす時評集。いやな世の中になっています。

◎早川いくを『へんないきもの』バジリコ
自然とは時として奇妙な生き物をつくりだすものだな…と知りました。軽妙な比喩、おもしろマジメなカットに含み笑い。

◎三崎亜記『となり町戦争』集英社
小説はほとんど読まないのですが、気になる主題だったので。胸の奥底がかき立てられ、不安になるような読後感を持ちました。

◎吾妻ひでお『失踪日記』イースト・プレス
子どものころよく目にしていたあの漫画家・吾妻ひでおが……と、びっくりしました。とり・みきが絶賛。カバー裏のおまけインタビューもおもしろい!

◎以下、未読につきコメントなしで。
吉岡逸夫『なぜ日本人はイラクに行くのか』平凡社新書、小浜逸郎『なぜ人を殺してはいけないのか』洋泉社新書、姜尚中・森巣博『ナショナリズムの克服』集英社新書、吉田敏浩『ルポ戦争協力拒否』岩波新書、村上陽一郎『安全と安心の科学』集英社新書。


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